ある音楽家の日常

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SUPER FOLK SONG ピアノが愛した女/矢野顕子

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昨日FBの方で現在期間限定で上映中との情報をキャッチしてその日の夜に(笑)見に行ったのは「SUPER FOLK SONG ピアノが愛した女/矢野顕子」 という映画。
関係者へのインタビューを少し挟みながらも、ほぼ全編弾き語りレコーディング中の映像で構成されたドキュメンタリー的な作品です。
 
 
よくある和気藹々としたオフショット的なものではなく、矢野さんがミスしたり制作に行き詰まり苦しんでるシーンが中心という普通の人からしたら少し変わった映画。 
これはレコーディングを経験した事ある人なら気持ちが分かるのでは無いかと思うのですが、普段なら何てこと無いフレーズも急に出来なくなってどツボにハマって何回もやり直したりとか、後から考えると答えがすぐ分かるのにその場では悩み苦しんだりとするものなのですが、例にも漏れずあの矢野さんでさえもレコーディングの魔物に苦しめられてる姿が捉えられてます。  
 しかし、そんな中でもほとんど全てを(演奏はもちろんのこと、録音テープの使い方、テイクのジャッジ、食事の手配wまで。。)自分でこなしつつ、スタッフにも気を遣いつつ、より良い作品にするために自分とも戦いつつ。。
経験者ならそれがどれだけとてつもない事か分かると思います。  
しかも今回は「弾き語り」のレコーディング。 
誰にも頼る事なく当たり前ですが、全て自分の声で、自分の弾くピアノで成立させないといけないのでそれだけでも想像を絶するプレッシャーかと。。(^^;)  
特に弾き語りの音源では良い意味でフリーなので、多少のミスがあってもトータルの出来栄えでOKとされる事も多いのですが、矢野さんの場合は少しのミスも見逃さず常に最高のベストテイクを求めてのチャレンジ。 
あの素晴らしい歌とピアノを同時にレコーディングレベルで成し得るというのはハッキリ言って本当に異常な事です。  
その鬼気迫る姿には最初から最後まで目が離せませんでしたm(__)m   

そしてもう1つ特筆すべきは本人とは付かず離れずの距離感で最高の瞬間を録音することに徹するスタッフの存在です。お互いのことをよく理解した上で足りないところをサポートしつつ信頼して見守るプロフェッショナルな姿も見所です。
 
この映画を見終わった後に、レベルは全然違えど果たして自分は音楽に真剣に取り組めているのか??と考えさせられました。  
常に限界以上のベストテイクを求めてチャレンジする姿勢、これが無いなら音楽なんてやらない方が良いのでしょう。 
 「まぁ、良いや」は絶対に無いよう改めて自分に言い聞かせました。
 
ちなみにタイトルはピアノ「が」愛した女となってますが、普通ならピアノ「を」になるところです。
彼女が弾いてる姿を見るとその理由が分かると思います。 まだ見た事無い方は是非この作品に限らず「矢野顕子」という存在に触れて見てください!  
 
最後にいくつかお気に入りの映像を貼っておきます! 
先ずは童謡?笑 2連発

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そして清志郎さんとの最高のデュエット
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番外編でこちらも! これもかなり面白いです^_^