タイトルにもあるこちらの本を読みました。
「小澤征爾さんと、音楽について話をする」
複数回に分けて小澤征爾さん、村上春樹さんとの間で行われた対談を一冊の本にまとめたもので、小澤征爾さんが実際に指揮者として関わったものを中心に、その場でクラッシックの音源を聴きながらそこにまつわるエピソードを話すという内容です。
実はこの本、買ったのは一年くらい前だったのですが、読み始めてすぐにイヤになってしばらく放ってありました(^-^;
それが先日、何となくで手にとって改めて読んでみると不思議な事に面白く感じて読む手が止まらなくなり、結局最後まで読んでしまったのです笑
恐らく最初に手にした時に拒絶反応を示したのはクラッシックの単語、作曲者名が沢山出てきたからだと思います。
それが約一年後、別にクラッシックを勉強したわけではないですが何故だかスーッと身体に入ってきてしかもそんな本が面白いと思えるのは不思議なもので。。
実際に読み進めるにあたり 「交響曲◯番が〜」とかいう会話が出てきてもその曲が実際に頭の中で鳴ることはまずありません。 例えば「The Beatlesの何とかっていう曲が〜」とかならばある程度は知識もあるので分かるのですが(^-^;
そこが一切分からないので頼りになるのは文章からの情報のみ、想像するしかないのです。
逆にそれが面白くて何曲かは文字の情報を頼りに実際の音源を確認してみると 先入観なく音楽に触れ合えるので物凄く新鮮に感じます!
しかも、こういう本だからこんなCDも出てます↓↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B00ATRPG7Q/ref=cm_sw_r_cp_awdb_c_mwjVAb42APEB0
勿論、購入済みですが笑
CDが届いたら改めて文章と照らし合わせながら楽しみたいと思います^_^
普段、クラッシックだから、ジャズだから、ロックだから、演歌だから とかジャンルで語られる事の多い音楽という存在。
そこには歴史があり、文化があり、ファッションがあり。。と様々な物事が絡み合って形成されているわけですが、 個人的にはジャンルが違うから話が出来ないというのはおかしい事だと思っていて、実際この本の中では村上春樹さんはクラッシックだけでなくジャズも深く聞いて理解されてるのが伝わってきます。
しかも、村上春樹さんの凄いのはいちリスナーという立場を超えて、その道の超一流である小澤征爾さんも驚くほどの知識と考えを持ち合わせているところ。 文中でも時折触れられる 文章と音楽の共通点も興味深いところです。
そして小澤征爾さんの言葉はクラッシックの楽曲、方法論、経験に関して語っているのですが、今の自分の環境にも活かせるヒントが沢山ありました。 アメリカに居てた時には毎週のようにブルースのライブを見に行っていた(しかもかなりディープな会場で)という意外なエピソードも新鮮だったなぁ。
音楽の事を語ってるようで 様々な事に変換出来る深い内容、やはり指揮者であろうと、小説家であろうと共通する事が沢山あるんだなぁという事を感じさせられた一冊でした。