イギリスで約10年間、公認バスカーとして活動されてたギタリスト土門秀明さん著 「地下鉄のギタリスト」を読みました!
バスカーとは。。。
海外では路上で演奏や、芸をする事をバスキングといい、それをする人の事をバスカーと呼ぶそうです。 公認バスカーとは地下鉄の駅中など決められた場所でバスキングする許可を得たバスカーの事で本の中ではイギリスだけで500人ほどいると書かれてます。 そんな中土門さんは数人しかいない日本人公認バスカーとしてイギリスで約10年間活動されていたそうです。
本の内容としては日記形式で、バスキングの日々の中で出会った人々や、著者自身に起こったエピソードが沢山載っているという感じ。
収入は街行く人のチップ頼み、公的に管理されているからこそ場所は先着順、予約制のバスキング。
場所によって、季節、天候によって、人通りに大きく差があり収入が大きく変わるという、まさにその日暮らしの生活。。。
勿論、時間にも決まりがあるのでダラダラとやり続けるわけにもいかず、基本的に一日 二時間×2セット。
普通の労働の感覚ならたったの4時間?と思う方もいてるかもしれませんが、空調も無い地下鉄の路上で極端に寒かったり暑かったりの中集中して演奏し続けるのはかなり厳しいと思います。
そんな日々を過ごす筆者の数々のエピソードからは ミュージシャンとは? 音楽で生きるとは? など沢山考えさせられる事ばかりです。。
地下鉄のバスキング中に録音したLIVE CDも出されてます↓
これまたジャケットの写真が素敵ですね(^^)
肝心のサウンドはまさにバスキングの現場をそのままパッケージした音。
ギターアンプの前に置かれたであろうレコーダーには混じり気のない素のギターの音と、行き交う人々の雑踏、駅のアナウンス、たまに入るチップのチャリン♪という小銭の音がそのまま記録されています。
レコーディングスタジオでの録音ではないので、オーディオ的なノイズが無くて完璧な良い音では無いのですが、目を閉じて聴いていると実際にロンドンの地下鉄にいるような気分を味わえるそんな素晴らしいアルバムです。
個人的には心に響く音色とはこういう音だと信じています。
他にも土門さんがYouTubeにあげている動画には実際のバスキング映像や
地下鉄から場所を変えてこんな素敵なものもあります
どうしてもテクニックに走りがちなインストというジャンルですが、なるべくシンプルにメロディを伝える土門さんの演奏は本当に魅力的です。
土門さんは現在帰国されているようなので、是非生で演奏見に行きたいなぁと思いますm(_ _)m